認知機能低下の症状①記憶障害
物忘れにもレベルがある
「記憶障害」というと物々しいですが、これはいわゆる「物忘れ」です。普通の人でも物忘れをしてしまうことはあります。これを「生理的健忘(けんぼう)」といいます。たとえば「昼食に何を食べたかを忘れる」「人や物の名前が出てこない」など、体験したことの一部を忘れたが体験したこと自体は覚えており、物忘れをしているという自覚があるのが生理的健忘です。
一方、認知機能の低下に伴う記憶障害(物忘れ)の場合、たとえば「昼食を食べたこと自体を忘れる」「数分前のことが思い出せない」など、体験そのものを忘れてしまいます。しかも、本人には物忘れをしているという自覚がないのも大きな特徴といえます。