認知機能低下の症状③失認

見えているものや聞こえていることが理解できない

「失認」とは、耳や目などの感覚器官には特に問題がないにも関わらず、視覚や聴覚、嗅覚、触覚、味覚の五感が正常に働かなくなる状態のことを言います。たとえば、正確にものが見えたり、音が聞こえたりしているにも関わらず、その意味が理解できない状態になるのが失認の特徴です。 たとえば、トイレとゴミ箱を間違えたり、自分のいる場所が分からなくなったり、目の前にある物が何か分からなくなったり、普段よく行くスーパーが分からなくなったりなど、物や位置などの認知ができなくなってしまう状態です。
ほかにも、自分の身体の半分の空間が認識できない「半側空間無視」と言われる症状もあります。空間の半分が認識できないため、半分だけ食事を残したり、半分だけ絵を描いたりします。