認知機能低下の症状④見当識障害
時間や場所、人間がわからなくなる
見当識とは、時間や場所、対人関係などを把握する能力のこと。私たちが「今がいつ」で「どこにいる」といったことを考えるまでもなく理解できているのは、見当識が正常であるということ。見当識が低下すると、自分が置かれている状況を正確に把握できなくなって混乱してしまいます。このような症状のことを見当識障害と呼び、「時間」「場所」「対人関係」の順に現れることが多いとされています。
最初に「今日は何月何日か?」「自分は何歳か」といったことが分からなくなり、昼夜や季節も分からなくなります。さらに、外出先で自分がどこにいるのか分からなくなったり、自宅にいてもトイレの場所がわからなくなったりするようになります。
さらに症状が進むと、人物の認識ができなくなります。孫を自分の子どもだと勘違いしたり、配偶者を近所の人だと思い込んだり、といった状態になってしまうのです。