認知機能低下の症状②失語

言葉が出なくなったり、理解できなくなったりする

相手が言葉に詰まったり、話しかけたりしても返事がなく、困ったような顔をしている、といった状態なら「失語」の可能性があります。「失語」の初期症状としては、固有名詞が出てこなくなって「コレ」「ソレ」「アレ」などの代名詞を多用するようになったり、相手の言葉をそのままオウム返ししたりするようなことが増えてきます。また、言い間違いが増えるといったケースも少なくありません。

認知機能の低下にともなう「失語」は、口や喉、気管など、言葉を発するのに必要な器官に異常がないのに言葉を発することができなくなる状態です。相手が話している言葉は理解できるけれど、自分の考えていることを言葉にすることができなくなる「運動性失語」や、自分の考えていることを言葉にして話をすることはできるけれど、相手が話す言葉は単なる「音」としてしか理解できない「感覚性失語」などがあります。